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お粗末

 何がお粗末って、この記事を読んでください。

 

【山岳遭難のリアル】「絶対に必要な登山装備を知っていますか?」遭難過去最多! 山梨県の秋山状況

 

 ここには山梨県の話が書かれていますが、静岡県、おもに富士山を管轄する警察の方も同様のことを書いてらっしゃいました。

 

 私も、過去に瑞牆山に登ったとき、御在所岳に登ったとき、こういう登山者を見かけました。

・ヘッドライトを持っていない

・地図も持っていない

・ルートをよくわかっていない

・昼過ぎから入山してくる(ナイトハイク目的ではない)

 この時点で遭難予備軍です。

 

 日帰りでも、

・雨具

・ヘッドライト

・地図

 は必ず携行してください。

 

 この時期、上記の装備を持たずに道迷いし、一晩山の中で過ごさないといけない、となると、たちまち命の危険にさらされます。特に高齢の方。過去に遭難者の捜索に関わったことがありますが、その事故検証のなかで、聞いた話です。この遭難者(70代)は「今日は晴れている」からと、雨具を家において軽装備で出かけたそうです。そして何らかのアクシデントが起きて滑落した、あるいは道が分からなくなり帰れなくなった。あいにく事故発生の翌日からは雨が降り、気温もぐっと下がりました。その方は寒さに耐えられなかったのでしょう、きっと。残念な結果で見つかりました。

 レインウェアは防寒着にもなります。今からの季節は絶対に持参すべきです。

 地図に関しては、いくらスマートフォンに地図アプリを入れても、地図を読むことができなければ、アプリの使い方が分からなければ、何の役にも立ちません。前回のBlogでも書きましたが、「練習していないことは、本番でもできない」のです。きちんと学んで、練習して、本番に臨んでください。

 

 あと、「山登りの基本」の話。

 まず、「早出、早着」です。今の時期なら、遅くとも15時には下山、あるいは宿泊地に着いている計算で予定を立てる必要があります。

 それから、パーティ行動をするなら、下山までパーティ行動です。途中でパーティ分裂、というのもダメですね。「遅いから先に行っといて」これも間違っています。遅い人に合わせるのが山登りの基本。それが出来ないというなら、その人と一緒に行かなければいいのです。「先に行った」と思っていた人が、下山してもいない、という遭難事故はたびたび起こっています。山での別れが一生の別れになるなんて嫌ですよね。

 何より、山登りは「思い付き」でするものではないです。「観光ついでに」登ってみた、はやめてください。あなたのその思い付きで、貴重な人的資源が、税金が、無駄に使われることになるのです。

 準備も装備も念入りにして、山登りに臨んでください。