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冬季用シュラフは何を使っていますか?

 twitterでちょっと話題にあげたのですが、雪山シーズン、皆さんはどんなシュラフを使っていますか?

 

 私が雪山を始めたのは、社会人になって山登りを再開して2,3年経った頃でしょうか・・。山はベテランの友達に装備のことをあれこれ教えてもらっていたのですが、その友達に言われました。「雪山も、モンベルの#3の3シーズン用のシュラフで過ごせるように、まずは寒さに慣れる体を作ることが肝要」と。その言葉を鵜呑みにした私は、ずっと#3で夏も秋も冬もフルシーズン同じシュラフで過ごしてきました。モンベルの#3というと、カタログ数値では、使用可能温度は2度からとなっています。つまり、マイナスになる環境では厳しいということです。ですが私は、阿弥陀岳の南陵で1月に泊まったときも、奈良の大峰山系で年末にテント泊したときも、八ヶ岳・赤岳鉱泉で2月にテント泊したときも、岐阜の大日岳で2月初めに雪洞泊したときも、このシュラフを使っていました。それが普通だとずっと思っていました。

 

 その友達のストイックなアドバイスのお陰か、寒さには比較的強い体になったと思います。言われてから冬用の分厚いコートは着ないでスプリングコートを着用するようにしていましたし(最近は少し軟弱になって、綿の入っている上着を着ています(^^;))、手袋は、今も指ぬきの手袋を常時使っています(この方が手話がしやすいという、通訳者にとってもメリットもあり)。髪の短い私にとって大事なのは実は首元と、女性は特に冷えやすい下半身を温めることだったりします。なので、首元~肩はショールやマフラーなどをぐるぐる巻き、足元はタイツに靴下を重ねたり、太ももの長さまである下着を重ねたりしています。

 シュラフに入っているときも同様で、案外冷えるのが首元・手元・太ももまわり。今日はやけに冷えるなぁというときは、ネックゲーター・ニット帽・手袋をしたまま、ダウンの上着は着るのでなく、腰~太ももあたりに巻いて寝ます。足元には、プラティパスに熱湯を入れた湯たんぽを突っ込んでおくと、もうこれだけで天国並みの快適さです。足が冷えやすい女性には、プラティパス湯たんぽ、ほんと、オススメですヨ。まだまだそれでも寒いよ~というときは、背中にカイロを2枚くらい貼っておきます。あ、ダウンパンツや、いわゆる「象足」は着用していますよ。

 

 テントで寝るときの冷気というのは地面からやってくるので、実はシュラフよりマットが重要という人もあるくらいです。これ、意外と盲点です。アルパインクライミングなどでロープを持って行っているときは、ロープを地面に引いて、その上にマットをひくこともあります。(その昔、ロープの上にザックを敷いてビバークしたこともあります)その点からすると、背中にカイロを貼るのは理にかなっていることになりますね。

 

 今はナンガのシュラフ(3シーズン用ですが、たぶん快適使用温度は−5℃)を使っていますが、サイズ的にも、これ以上大きくなると荷物が重くかさばるので、やっぱり3シーズン用でいいやーと思っています。一緒に行く人が、ふわっふわの、包まれるような量の羽毛のシュラフで寝ているのを見ていると、羨ましいような、一度そんな天国な状態で寝てみたいという気がないわけではないですが。暖かさを取るか、軽さを取るか、結構、究極の選択ですね。

 

 皆さんは、雪山でテント泊するとき、どんなシュラフを使っていますか? あるいは、どんな格好で寝ていますか?